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前未来的語り部

懐かしい現在

内向型の人間のユートピア

内向型の人間は何よりも密室を好む。しかしずっと密室に閉じこもりたいという人はそこまで多くない。内向型の理想は、「絶対にプライバシーが保証された場所があるという安心感がある状態で、外に出る事もできる」という状態である。

学校でもその状態は実現できる。学校では教室というグローバル空間しか存在しないが、私はそれにプライベート空間の確保を追加したい。設備投資に費用がかかってしまうのは理解できる。しかしそれでもやるべきだ。本来やるべきことなのだから、できる限りそれには近づけることだ。

学校で内向型が生きづらいのは、ある一定の時間でもいいから密室にいる時間を確保できないことによるものである。

それすら用意できれば私の学校生活は数倍楽しいものになっていたことは畢竟だ。

幸い私は今が最高に楽しいから、青春時代が少し不幸せだと感じてしまっていても「取り戻した」という感覚はある。だが、青春時代に楽しい思いができなかったこの国に存在する5割の内向型の人間のうち、成人してからも同じ悩みにとらわれている人がいたとしたら、現行の制度による弊害は重大なものだと言えよう。

学校でもオフィスでも、内向型に必要なのはいつだって「密室」である。特に身内がたくさんいる空間では身内との仕切りが絶対不可欠なのだ。外向型からして見れば不便だと思うかもしれない。内向型はお荷物と思われるかもしれない。現代の言葉で言えば「コミュ障」というやつだ。しかし、世界を変えて来た人間の半分は内向型だ。いや「イノベーター」という観点で言えば内向型の方が多いのかもしれない。また多岐に渡る分野の専門技術を高いレベルで保ち進化させているのも職人的な内向型なのだ。

彼ら・彼女らを活かす方法は簡単である。「プライバシーを保つ」。ただそれだけでこの国の5割の人間のパフォーマンスが飛躍的に向上するのである。アベノミクスは効果が出なかったようだが、この内向型政策は必ず効果が出るはずだ。国全体の創造性と作業効率とコミュニケーションが向上する。

そう、内向型はプライバシーを確保される空間を持つ事でコミュニケーションに対しても積極的になるのである。グローバル空間で人と接したあと、元の自分の巣に帰ればプライベート空間が待っていると安心できるからだ。帰る場所があるからこそ外で頑張れるのである。

そういうものなのである。

従って職場や学校などにおける場においての内向型の人間、少なくとも私にとってのユートピアはこうだ。

まず一人一人に自分の個室が与えられている。その個室は外から覗くことはできないし、音も外部とは遮られ非常に静かな空間である。音楽をかけてもいい。

曲をスピーカーで流すことはできないが、理想に近いのは漫画喫茶の小部屋である。もしかすると、あれくらいプライバシーが確保されているのであれば、遮音性の確保となるとさすがに設備投資が高額になりすぎてしまうことも考慮すると、完全なる密室でなくとも十分かもしれない(そうであれば最高だが)。

その個室が確保されている上で、色んな人がいるグローバル空間が存在する。その場所は、いろんな人がいるからこそのポジティブなエネルギーが存在する場所である。コミュニケーションも活発に行われ、人々の感情やアイディアや知識はこの場で伝達される。理想はゆったりした空間を持つ店舗のスターバックスである。

つまり「漫画喫茶(的空間)」と「スターバックス(的空間)」があれば、すなわちそこは理想の会社であり理想の学校なのである。

これはもはや内向型のみならず外向型の理想形態でもある。現在の職場環境や学校のほとんどは外向型に有利な設備設計が為されている。そのバランスを内向型に寄せることができれば、きっと多くの社会問題すら解決することになるだろう。GDPは上がり、自殺率は下がるだろう。

このような制度設計を実現するにはまず私がモデルケースをつくる必要がある。なので私が順次駒を進めることとする。