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前未来的語り部

懐かしい現在

母校「海城」を訪れて

海城中高学校は間違いなく僕の母校であり、僕はそこで青春時代を過ごし、受け入れられ、これほどまでに社会に適合できないにも関わらず卒業するまで通い続けることができた。

僕としてはそれは紛れも無い奇跡であり、受け入れてくれた先生やクラス、部活、校舎の全てに感謝をしたい。


ありがとう。


青春時代は自分を抑圧していたのかもしれないが、それでもそこに居続けることはできた。
恵まれた青春時代だったのかもしれない。
今日母校に訪れてそう思うことができた。どうか、あの空気をいつまでも残して欲しい。


斉田先生も関野先生も宇津川先生もいない。
それでも、どうかあの自由で個性を許容し、高入生という外部の新しい風も吹き込み、 反骨心のあるいたづらをする生徒がいて、ある種めちゃくちゃだけど無限の可能性に開かれたあの学校を、どうか、どうか残し続けて欲しい。


今は変わってしまったようだ。今日話した先生によれば、高校入試はなくなり、生徒の個性は均質化し、大胆な授業をする先生は減り、予備校としての進学校を要求する生徒や親が増えたようだ。
海の家はもうない。めちゃくちゃな斉田先生も宇津川先生もいない。
いてもきっとクレームが来るという。
違う、そうじゃないんだ。もっと破茶滅茶だった。


受験なんて最後の最後で追い込んで結局良い学校に進む生徒が多かった。
本質を知るにはカリキュラムに沿っていてはダメなんだ。
エリートでも、アウトローでもない、アウトサイダーを生むようなあの空気が好きだった。


そのことに僕は、卒業してから6年経って、ようやく気がついた。


あんな自由な学校は、中々ないんだよ。

 


ーーフジファブリック『赤黄色の金木犀』を聴きながら